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卒部コメント vol.6 キックリーダー柳瀬翔太

第6弾は、TE#47 キックリーダー柳瀬翔太です。

今年度幹部の中では唯一、私は大学からアメフトを始めました。高校時代はまさか自分がアメフトをするとは思っていませんでしたが、実際の試合を観戦してその激しさと緻密さに魅了され、何より未経験者でも真剣に日本一を目指すことができるという環境に惹かれ、入部を決意しました。
入部して初めてヒットをした時のことは鮮明に覚えています。今まで受けたことのない衝撃を受け、後ろに吹き飛ばされました。こんなことを毎日、何回もやるスポーツを続けられるはずがないと思いました。しかし、試合で活躍する先輩方はとても格好良く、自分も来年からあの舞台で活躍するんだと期待に胸を膨らましながら過ごした一年でした。
二回生になり、先輩方の練習に参加すると、自分の無力さを痛感しました。システム形式の練習にはほとんど入れてもらえず、練習内外で怒られてばかりの日々、自分にアメフトは向いていないのではないかと思い、何度も退部を考えました。そんな中、立命館大学戦のKICKで出場させて頂く機会がありました。結果は完敗でしたが、初めてチームの一員である実感を得たと共に、チームに微力ながら貢献できている事がとても嬉しかったです。
三回生では自分の中で大きな出来事が二つありました。ポジションをコンバートしたこと、そしてPCリーダーになったことです。この頃から試合に出てチームに大きく貢献したいという思いが強くなり、自分の長所を考えるようになりました。技術もなく経験もない、筋力もなく足も遅い自分がどうすれば試合に出られるのか、どうすればリーダーとしてチームをまとめられるのかを必死に考えましたが、中々結論は見つからず、もがき苦しんだ一年でした。しかし、今から思えば、一年間自分の長所を探しながら常に考え、試行錯誤してきたことが結果的に自分の長所となっていたのだと思います。
そして四回生になりました。自分の考えた練習やアサイメントがチームの勝敗に直結することにやり甲斐とプレッシャーを感じ、チーム全体をまとめることの責任と難しさを感じた一年でした。一日の大半をグラウンドとクラブハウスで過ごし、多くの練習やミーティングを重ね、自分達なりに全勝に向かって精一杯努力したつもりでしたが、目標には届きませんでした。日本一への覚悟が足りず、やりたくても妥協してしまった事も多くあるので、沢山後悔しています。しかし、足りないながらも工夫しながら全力で目標に向かっていたからこそ、今年は今までの人生の中で一番充実していて、一番楽しい一年になりました。
レイバンズは日本一になったことのないチームなので全員が疑いなく日本一を目指す伝統がありません。そして、ODに比べてKの重要性に対する意識が低いです。しかし、直接間接、大小の違いはあれど、選手スタッフ、スターターリザーブ関係なくチームに貢献できるのが学生主体で培ってきたレイバンズの素晴らしい伝統だと思います。私たちの代ではこれらの正の伝統を伸ばし、負の伝統を変えることができず、目標を達成できませんでした。現役の人達は多くの議論を重ね、新しいことに挑戦し、レイバンズの正の伝統を守りながら負の伝統を変えて行き、日本一を達成して下さい。
最後になりましたが、四年間どんな時も応援し、支え続けくれた家族、学生主体を大切にして選手のことを一番に考えて頂きながら時に正しく軌道修正をして頂いたコーチ陣、私たちを1部という最高の舞台で戦わせて下さった先輩方、いつも暖かいご支援、ご声援を頂いたOB会や後援会、ファンクラブの方々、本当にありがとうございました。全勝という目標を達成できず、結果で恩返しできなかったことが心残りですが、レイバンズが日本一になる日まで、引き続き愛のある応援を宜しくお願い致します。ありがとうございました。
2018年度 キックリーダー 柳瀬翔太



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