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2003(平成15)年


 4回生に多くのキープレーヤーを残し、周りからの期待も例年以上に大きなものがあった2003年。1日1日をすべてやりきって、甲子園へ行くことを4回生は誓い合った。

 迎えた秋季リーグ初戦。宝ヶ池球技場にて相手は宿敵京都大学であった。先制されながらも全く動じない神戸大学。そこから反撃を開始し、RB#39宮川やRB#33大崎のランプレーで逆転すると、それに呼応したLB#55岩田主将を中心とするディフェンスが京都大学を完全に封じ込めた。

しかし、試合の流れを徐々に変えたのは暑さであった。第3Qに入ると運動量は急激に落ち、第4Qには再逆転を許し、2年連続の初戦勝利はならなかった。この時からこの年のRAVENSの歯車は完全に狂ってしまった。

 最終戦の甲南大学戦の勝利以外は善戦するものの惜敗に終わってしまう。結局入れ替え戦出場という苦渋をなめることとなった。相手は日本代表のコーチを擁する大阪学院大学。

試合前のハドルでは感極まって涙するものがほとんどであった。言葉にできないプレッシャーの中、神戸大学RAVENSは圧倒的な1部と2部との力の違いを見せつけた。ディフェンスはファンブルをリカバー、何度もインターセプトを決め、相手に付け入る隙を与えない。オフェンスもQB#10江端の活躍により、立て続けにTDを奪う。スコアは42対0で完封し、1部残留を決めた。

(レイバンズ30周年記念誌より抜粋)



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