前年度に試合経験を積んだメンバーが多く残り、特にラインでは近年稀にみる大型ラインが4回生を中心に揃い、「今年こそは3強を倒し、念願である甲子園ボウル出場をかなえることができるのではないか」と考え、迷わず目標は「甲子園」となった。
そのために、まず取り組んだのが「チーム改革」。アメフトだけでなく、スポーツの種目を問わず、トップに立ったことのある人・チームに話を聞いたり、見学したりして、どういったチーム作りが必要かを学んでいった。
その中には85年に阪神タイガースを優勝に導いた吉田義男氏、松虫中学陸上部顧問の原田隆史氏など著名人もいた。その中で目標に向けて最も自分達に足りないと感じたものは「最後までやりきる」という姿勢。どういった方法、考え方でも間違いはなく、最後まで自分達を信じ、信念を貫き通すことが最も大切だと学んだ。そしてチーム全員でその姿勢の徹底に努めた。
初戦前日。チーム全員が心を1つにして、自分達の選んだ道を信じ、一歩を踏み出そうという意味の「一心一歩」という言葉の書かれたリストバンドが国本主将から全員に手渡された。しかし、初戦の甲南大学戦は攻守の歯車が噛み合わないまま時間だけが過ぎ、何もできずに試合が終了してしまった。
そのままずるずると3強との試合でも敗戦し、続く近畿大学戦にも敗れ、入れ替え戦が目の前にちらつく状況になってしまった。残り2戦。大阪産業大学戦に快勝し、最終戦の同志社大学戦では先制を許すものの、第4Q自陣からの攻撃をTDに結び付けて1点差、2点コンバージョンも成功させ逆転に成功、最後はインターセプトで勝負を決めた。
そして抽選の結果5位となり1部残留でシーズンを終えた。
(レイバンズ30周年記念誌より抜粋)