*

1984(昭和59)年

 春の西日本トーナメント3回戦。
数々の名勝負・名場面が繰り広げられた今はなき西宮球技場。
相手は前年12月の甲子園ボウルで日本大学を下し、続く1月に行われた日本選手権(ライスボウル)でもレナウンに競り勝って名実共に日本一のチームであった京都大学。

その京都大学を神戸大学が破るというビッグサプライズで84年のシーズンは幕をあけた。

 京都大学のキックオフで始まった第1Q、神戸大学オフェンスラインが京都大学オフェンスラインを完全に圧倒し、RB#34辻本が66ヤードを独走し、先制TDをあげた。その後もRB#19川上が69ヤードを走り抜き、TDを追加。第2QにはDB#44中井のインターセプトでチャンスを呼び込み、#19川上のFGが決まって16対0で前半を折り返した。

第3Qには、立て続けに2TDをあげる京都大学の猛反撃にあったが、神戸大学ディフェンスが踏ん張り、#19川上がダメ押しのTD。ベンチ・スタンドが一体となったカウント・ダウンの合唱の中、創部以来の悲願であった打倒京都大学が実現する瞬間を迎えた。

3TD、1FG、4インターセプトという攻守共に最高の内容での大金星。翌日はスポーツ紙を始め、全国紙までもが神戸大学の勝利を報道するほどの快挙であった。

(レイバンズ30周年記念誌より抜粋)



« »